・・・profile
産まれた時より父・美術陶芸作家 兼 空間デザイナー・塚本誠二郎の、自身の気に入らない「デザイン・物」は一切置かない、100%の美意識が反映された環境で、「父の美意識の影響」を色濃く浴び育つ。
東北芸術工科大学プロダクトデザイン科を卒業後、父塚本に黒化の技法の師事を断わられるも友人としてつき合いのあった白磁作家・黒田泰蔵に2005年に弟子入りしてアシスタントをしばし務めるが、・・・そこに集う人間模様を見て、「これは私の望んでいる世界ではない」と師の元を去る。
その後は、多い日には100人以上が訪れ月に2~5回は窯を焚く、夫の事業、観光陶芸工房を手伝い驚異的な仕事量をこなし技術を研ぎ澄ます日々を過ごす。
2010年より、白磁器、灰磁器、黒磁器のグラデーションを利用したインスタレーションを作り始め2012年3月に発表。
2018年より、静岡県 伊東市 伊豆高原の緑豊かな工房でコーヒー&お茶時間を過ごす為の道具達を作り始める。
・・・message
服装で例えればジーンズにシャツ。労働者でもセレブでも、仕事、デート、お家でも自然体で振る舞えるありきたりの服装。陶芸でも芸術でも民藝でも無い、ありのままの道具としての器を紡ぎだしたいです。
例えば「音を奏でる」為に生まれた「楽器」も「切る」為に生まれた「刀」も、装飾など無くともそれだけで美しさを備えている様に私には見えます。むしろ、刀であればあるほど、楽器であればあるほど、美しさが増すのだとも。
「道具としての役割を全うする」本質を得たデザインに立ち戻る事は、「いかに盛らないか。いかに削らないか。」最近は、そう感じる様になりました。見てそう思える器、使ってそう思える器、作っていてそう思える器。
それらの「器」を、触れずとも「見る」だけで、使いやすそう、軽そうなどの感受性or見識を持つ作り手や使い手や伝え手達とつながれたら幸せなのだろうな・・と想うのです。
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