高校生の頃、バッグを作り始めました。本や画集を持ち運べる丈夫なバッグが欲しかったのです。
高校の体育で使った柔道着は捨てると言う同級生が多かったので、卒業後にもらい受けて、ほどいて、洗って、干して、丈夫な生地を手に入れました。
その頃はこの柔道着の布が「刺し子織り」と呼ばれていることも知らないまま、バッグを作り、何年も使いました。
今から20年ほど前、また柔道着の布で丈夫なバッグを作りたくなり、入手方法を探したところ、
知人の親戚が経営していた繊維工場の倉庫に「刺し子織り」の生地が保管されていて、譲り受けることができました。
工場が閉業してからかなりの年月が経っていたようで、古い建物のにおいが少しついていましたが、
洗いと干しを繰り返すと、サッパリとした刺し子織り生地が甦ってくれました。
出品しているバッグや小物は、この倉庫に保管されていた、国産の刺し子織りの生地で作っています。
柔道着布は丈夫です。でも丈夫なだけではなく持っていて楽しくなるようなバッグにしたくて、刺繍をするようになりました。
この生地の布目に刺繍できるように、こぎん刺しの模様や東欧刺繍などを参考にして図案を作りました。
シンプルな連続模様もあります。
刺繍は、持つ人のお守りになると思っています。ひと針ひと針、丁寧に刺しています。
出品物の刺繍は全て、手刺繍です。
主に刺し子糸を使っています。
2年前から草木染めを始めました。
どんぐりの殻斗・モミジバフウの実・ニンジンの葉・藍・タカキビの籾殻などなど、植物から出る色を楽しんで染めています。
これらで染めた布や糸を使った作品もどんどん作っていきます。
皆さんの毎日の生活のお伴になり、長く使っていただける作品を作りつづけたいです。
どうぞよろしくお願いいたします。
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