プロフィール
414textileは、高機と呼ばれる、日本の昔ながらの手織機でトントンと織ったテキスタイルを 、1点ものの紬の着物やコート、または小物などにして提案するテキスタイルブランドです。
「紬」とは、繭を広げた真綿を糸に紡いだ“紬糸”で織った絹織物。光沢感は控えめで、糸の太さに凸凹=節があるため、素朴な表情を持つ味わい深いテキスタイルです。日本では「紬のきもの」というとオシャレ着やカジュアルな着物という位置付けですが ( 洋服だとワンピースのようなイメージです )、その味のある布の表情から通好みのきものともいわれます。
414 textileの染織で使用する紬糸は、柔らかくてふわっと軽い、国産の糸や国内の製糸場で糸取りされたものを使用しています。
染色に関しては、絹糸は草木染めです( 綿や麻の小物に関しては藍染糸や化学染料染めの糸を使用)。草木染めの色を発色固着させる媒染剤は、ミョウバン、木灰、木酢酸鉄など、時には料理にも使う、排水に流しても問題のないものばかりです。
「色がぼんやりしている」「すぐに褪せるのでは… 」といったイメージを草木染めにもつ方も多くいらっしゃいますが、414 textile の染色では重ね染めをすることで強い色を出したり、染色後に時間を置くことによって染めた色を落ち着かせたりするなど、一気に退色しないような染色を行なっています。 それでも草木染めの色は時を経ながら少しずつ少しずつ落ち着いていきます。それはまるで、身に纏う人と一緒に年を重ねていくかのようです。
草木染めは染める作業において、色味の微妙なコントロールをすることはできません。でも、そんな時こそ、自分が自然と対峙しているのだと感じながら染めています。