プロフィール
**諸事情によりiichiでのご注文の受付は休止しております。**
**受注生産品の納期について**
現在たくさんのご注文を頂いているため、受注後制作に最長で一年半以上お時間をいただいております。在庫品の出荷はご注文から1~3日以内です。(システムの都合上、受注生産品であっても在庫数:1として表示されます。必ず作品ページの発送までの目安欄をご確認下さい。)
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鍛金家の小林有矢です。日本の伝統的な金属造形技法である鍛金・彫金技法を用いて、美術作品、鉄フライパン・中華鍋などの実用品を制作販売しています。2005年から東京都稲城市で制作していましたが、再開発で旧アトリエが取り壊されたため2023年に埼玉県熊谷市に移転しました。
鍛金技法そのものも一般的にあまり知られていませんが、その中でも鉄の絞り技法(手絞り技法)をメインに制作しています。絞り技法は一枚の金属板を金鎚で絞るように叩いて造形する日本の伝統技法です。
古来より甲冑や鍋などの器、美術装飾品を作る技法として近代に至るまで発展し、明治期に鍛金家の山田宗美が鉄の鍛金技法の頂点を極めましたが、宗美の技法は継承されず、現代では幻の技法と呼ばれていました。
私はかつて学生時代に山田宗美の作品と出会ってから、その幻の技法を再現しようと努めてきた言わば研究者でしたが、せっかく技法を再興しても社会に貢献できなければまた再び失われてしまうと考え、これまで試行錯誤してきた鉄の絞り技法を用いて多くの人に使っていただける普段使いの実用品を主に現在は制作しています。
よく知られた真っ赤な鉄を打つ鍛造(熱間加工、鍛冶)とは異なり、絞り技法は材料を一度柔らかくなる温度に加熱してからゆっくりと冷ます「焼き鈍し(焼なまし)」を行ってから、常温で当て金(あてがね)という道具に当て金鎚で外側から叩いていく冷間加工です。 熱間加工よりはるかに手間と時間がかかりますが、冷間加工の絞り技法は温度変化による材料の硬さに変化が無いため、じっくりと思ったように成形することができます。金属は金鎚で叩かれると硬くなりますが、再度焼き鈍しを行うことで再び柔らかく加工できるようになります。この加工と熱処理の工程を繰り返す中で次第にただの金属の板が作品へと変化していきます。
熱間加工の鍛造や鍛冶、鋳物、スピニング(へら絞り)・プレス・鍛造機(機械式ハンマー)などの機械加工に比べれば格段に時間と手間がかかりますが、仕上がりは均一な厚みで軽く、強靱です。手仕事ゆえの心地よい形を作ることができ、また機械では作れない複雑な形状を作ることもできます。ただし通常は柔らかい銀や銅、真鍮に対して用いられる絞り技法は鉄に対して用いるには非常に難しく手間も時間もかかるため、鉄の手絞り技法は世界的に見ても類を見ない制作手法です。
絞り技法(鉄打ち出し・鍛金技法)によるフライパン制作風景
https://www.youtube.com/watch?v=NIN-8_nDh0Y
**Real Classic Ironwareとは**
Real Classic Ironwareは溶接やスピニング(へら絞り機)、プレス、鍛造機(機械式ハンマー)などの機械を使用せず、世界でも類を見ない鉄の冷間手絞り技法で一枚板から作る完全ハンドメイドの鉄フライパンや中華鍋などの鉄製調理道具です。
**返品交換について**
全ての作品及び商品は仕上げ時の色ムラや制作時に金鎚でついた跡などは研磨したりせずそのまま風合いとして残してある場合があります。そのため写真とは色や形に異なる部分がございます。写真との差違、色ムラや小さなキズでの返品交換は致しかねますので、ご理解の上ご購入下さい。
万が一商品に明らかな不具合がある場合は該当箇所を修正するか、代替品の在庫がある場合のみ交換いたします。商品到着後14日以内にメールでご連絡ください。また新品未開封未使用の場合に限り、商品到着後30日以内であれば返品が可能です。それを過ぎますと返品交換のご要望はお受けできなくなりますので、ご了承ください。
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通常使用におけるサビや変形を無期限で無償修理いたします!商品に彫られたサインが確認できれば必要書類等はございません。お手数ですが往復の送料はお客様負担となります。また穴が空くほど放置されたサビや著しい変形等で修理を承れない場合もございます。