古布との出合いは、母が集めていたたくさんの着物の残り布でした。美しい織り、染め、刺繍にうっとりしている私に、その残り布を分けてくれたのです。
日本の着物は本当に美しいのです。日本人なのに着物をあまり知らなかった私は、その美しさに大きなショックを受けたほどです。
しばらくは眺めてばかりだったのですが、この布たちの価値を生かした物作りをしたいと思ったのが、制作活動の始まりです。
ただ布たちを縫い合わせるのではなく、そこに刺繍を施すことで、そのふくらみが表現を豊かにしてくれることに大きな喜びを感じたのです。
物作りのいちばんのこだわりは配色です。
糸と糸、布と布の色の取り合わせには、時間をかけて選びます。ぴったりの色が見つからない時は、見つかるまで止まったままです。
ですからイメージどおりに仕上がった時は幸せです。
出番のなくなってしまった古布に、新たな息吹を与える制作活動は、喜びであり楽しいことなのです。
古布にひと手間かけた、手仕事の魅力を少しでもお伝えできたらという想いで「テュルース」をスタートしました。
遊び心と、ときめきを忘れない物作りを続けていきます。
プロフィール
作品
感想コメント
感想コメントはまだありません。