終了したイベント
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2020/5/31(日) 〜 7/5(日)
写真展の開催について 写真は観た瞬間に感覚で感じることができたり、一枚の中に自由に表現したい世界を写し出すことが好きで二十年ほど撮り続けています。今、生きている世界の美しさや儚さ、心の奥で感じている、観ている世界や感情を私なりに表現しています。 一枚一枚に世界観がありますが、それは観る人によって様々だと思います。その為、写真展にも作品にもタイトルは付けていません。「World」のWからのナンバリングだけにしています。全て鑑賞する人、手に入れた人に委ねたいと思っています。 店内の作品の展示について少しだけ説明させていただくと、作品は一枚一枚独立した世界観を表現していますが、展示位置によっては類似した二枚を合わせたり、対峙させたり、壁一面の統一性やバランスを考慮して一面の世界観を表現しています。例えば店内三箇所の窓枠がある一面は三箇所のテーブル毎に自然、植物、人工物、モノクローム等のバランスを分けています。また厨房側の位置から鑑賞した際にこの一面十四枚の写真で一つの舞台作品となるように、中央のピアノとコンクリートの花を軸として舞台用語でいう上手下手(左右)に分け、一部崩しを加えたシンメトリーになっています。十四枚で一枚になるように、十四枚の展示位置のバランスと配色、構図、構成を整えて展示しています。 また一枚一枚の作品は人が造形美として感じたり、自然界の数学美とされている黄金比や白銀比、フィナボッチ数列を意識的、無意識的に取り入れたりしています。また引き算の美学、余白の美学、配色と色彩の美の追求、写実とデフォルメのバランスと振り幅、繊細であり無骨である様、寡黙であり訴えかけてくる様などを意識して作品に仕上げています。 現在、コロナウィルスの影響により外出自粛によるステイホームや在宅勤務の機会が増えてきております。一時的に解除されても第二波、三波の懸念は拭えません。 また一定の安全対策や行動制限も引き続き求められている中で、人それぞれに生活様式や価値観、働き方、生き方に色々な変化が起きているように感じています。 様々に変化していく中で、人それぞれに受け止め方や乗り越え方があると思います。 私は物事にはこれだけが正しいということは無いと思っています。人間に上下も無いと思っています。正義も悪も立場や見方が変われば入れ替わったりします。沢山の情報で溢れ返っていますがどれが本当かは結局分かりません。 願ったこと、信じたこと、好きになったこと、努力したこと、体験したことがその人にとっての世界だったり、真実だったりするようにも感じています。 何があっても諦めない、負けない。でも時には赦したり、手放したり、認めたりすることで、気持ちが楽になったり、世界が拡がったりもします。それは起きたことや自分に対して、人に対して、世界に対してだったりします。 寛容であることで、執着や苦しさ、対立から解放されるように。 誰でも何時でも何所ででも、どんな世界でも想像できて、創造できる。そんな自由な世界を本当は皆んな生きているのかもしれないと思ったりしています。