古代カーネリアン・サードニクスの装身具

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今からおよそ3000年ほど前に手仕事で削られ、穿孔された古代のカーネリアンのビーズをネックレスに組み上げました。

古代からカーネリアンは持ち主を邪悪な悪意や嫉妬から守ってくれる力があるとされ、

護符として大切に、また古来から王たちはカーネリアンを聖なる石として印章に用い珍重してきた特別な石だそうです。

紀元前1000年頃に西アジアで出土した貴重なものです。

繊細な極小のハウライトターコイズビーズと組み合わせてネックレスに仕立てました。

このカーネリアンはごく小さな一粒ですが、アップにした画像（五番目）をご覧ください。

カーネリアンは時にこうした縞模様が現れたものがあるそうで、

この石を『カーネリアン・サードニクス』と呼ぶそうです。

通常のサードニクスのビーズは表面に縞模様があるだけですが、

この小さなカーネリアンは穴の位置といい、

この模様が現れるように、意図的にデザインされて削り出されたことが分かります。

直径が5mmという小さな石なので、ハッキリとこの模様を見るにはルーペが必要になるでしょう。

でも、古代の人の目にはこの紋様がクッキリと見えていたに違いないのです。

美しい模様が生み出されたこの小さな一粒を、古代の人はどれほど愛でたでしょうか。

ロマン溢れる特別なカーネリアン・サードニクスを繊細なネックレスのペンダントヘッドにしつらえました。

レース部分はハウライトターコイズの極小ビーズを合わせました。

本来は白と濃いグレーのモノトーンのハウライトですが、ターコイズのような色に染められたものです。

白のハウライトはホワイトバッファロともいい、ネイティブアメリカンがジュエリーとして好んで使用している石の一つです。

ターコイズのようで少し違うのは、鮮やかな色のターコイズに比べて、

ハウライトターコイズは、煙るような柔らかな水色と母岩のアースカラーとの絶妙な色合いです。

白い縞が浮き出たカーネリアン・サードニクスの古色の風合いと見事にマッチしています。

繊細なネックレスは着こなしのアクセントになってくれることでしょう。

一粒は1mmにも満たない極小のハウライトターコイズビーズは1900年代後期に加工されたものです。
現代のものながら、手仕事で削られて作られている美しいものです。

古代ビーズを新しいビーズと合わせると、大抵新しいものが浮き上がって見えてしまいますが、

古代からの手仕事が今も脈々と受け継がれている品物は時代を超えてピタリと合うように思うのです。

ネックレスを組み上げるときワイヤーを使うこともありますが、

今回は細く裂いたシニュー糸に極小のビーズを一つ一つ通して組み上げました。

ワイヤーも丈夫なので安心ですが、同じくらい丈夫なシニュー糸はしなやかさを生かして仕上げることが出来ます。

古代の発掘品であるカーネリアンビーズは、現代のような穿孔機械がなかった時代に草の茎や木を削った先を石に当て、

砂粒などの研磨剤とする材料を使って摩擦によって、長い時間を掛けて手で開けて装飾品を制作していたようです。

根気のいる手仕事で作られた装飾品はどれほど高価で価値のあったものでしょうか。

なので、石の形も穴の通りもいびつだったり、ゆがんでいたりします。

そうした石の場合、天然素材の麻糸や絹糸はすぐに糸切れしてしまう恐れもあるので、

ネイティブアメリカンの革縫い糸、人工のシニュー糸を使用しています。

フィラメント状に細く裂ける人工シニューは、極小ビーズを通すこともできる細さにすることが可能。

また１本１本が相当に強靱なもの。

絹糸の輝きや麻糸の素朴さも捨て難いですが、

希少な石やビーズを経年の糸切れから救ってくれそうなので、

薺nazunaでは人工シニュー糸を採用しています。

最後の仕上げの留め具の部分はソロバン型の水晶と宝石質のカットが美しい水晶を合わせました。

トップの水晶は1900年代中頃のヴィンテージネックレスを解いたものです。

ジュエリーとしてのクリスタルですのでひときわ輝きがあります。

金具よりもシニューの輪の方が着脱しやすいのと、とんぼ玉を留め具として使うデザインは薺nazuna好みの一つです。

ネックレスを着けている際、いつの間にか後ろの留め具が前に回ってきてしまうことが時にありますが、

そうしたときも留め金具ではなく輝きが美しい水晶なので、それを楽しむことも出来そうです。

三千年も昔の古代カーネリアン・サードニクス。

そして繊細ハウライトターコイズと水晶を組み合わせた装身具。

ぜひ楽しんでいただければ、と思います。



size :　ネックレスの長さは金具を含めておよそ46cm

　　　　およそ3000年前の水晶とカーネリアン・サードニクス、手削りハウライトターコイズ、

　　　　シルバービーズ、ソロバン型水晶と宝石水晶、シニュー糸、蜜蝋



（ビーズを通すときに蜜蝋を糸に塗布しますので、少し石に残っているかもしれません。

組み上げた後に拭いていますが、接着剤などは使用しておりませんのでご安心ください。）

　＊ディスプレイの土器は商品に含まれておりません。
　何千年、何百年も前のビーズを使って製作しています。
　経年ゆえの風化や古色がありますことご留意くださいませ。