国宝 鳥獣戯画と高山寺
2014/10/7(火) 〜 11/24(月)
●展覧会の見どころ
絵巻の中でも最もよく親しまれ、世界的にも知られる国宝「鳥獣人物戯画」(高山寺蔵)。この展覧会では、朝日新聞文化財団の助成による修理が完成したことを記念して、甲巻から丁巻までの4巻すべてを公開します。あわせて、高山寺中興の僧・明恵(1173~1232)に関わる資料や、国宝「華厳宗祖師絵伝(華厳縁起)」(高山寺蔵)などの名宝の数々をご紹介します。
●その1 平安時代のジャパニーズ・ファンタジー
時代を超えて親しまれてきた国宝「鳥獣人物戯画」は、甲巻、乙巻、丙巻、丁巻の4巻に分かれて伝わっています。それぞれ長さ10メートルにおよぶ絵巻物です。とくに平安時代に描かれた甲巻と乙巻は秀逸で、甲巻に登場する兎や猿、蛙の人間のようなしぐさからは、かれらの話し声まで聞こえてくるよう。まさに中世日本のファンタジーの世界、現代の漫画の原点といえるでしょう。乙巻は動物図鑑のようで、馬や牛といった身近な動物から、麒麟や龍、獏などの想像上の霊獣が自然の景観の中に次々と現れ、ひとつの物語のように展開しています。
●その2 修復完了後、四巻すべてを初公開
描かれてから800年が経過した鳥獣戯画は、劣化や損傷に悩まされていました。和紙そのものの劣化や退色、小さな焦げ跡や虫食いの跡、江戸時代の修理で使用された裏打ち紙の雲母が絵に付着した例などです。今回の保存修復は、朝日新聞文化財団による文化財保護助成事業の第1号として実施され、平成25年(2013)3月に4年がかりで完了しました。本展は、修復作業中の新発見を紹介しながら、修理後の全4巻を初めて一挙に展示する稀有な機会です。
- 期間
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2014/10/7(火) 〜 11/24(月)
●休館日
月曜日
*ただし、10月13日、11月3日、11月24日は開館し、10月14日、11月4日は休館
●開館時間
午前9時30分から午後6時まで(入館は午後5時30分まで)
※ただし会期中の毎週金曜日は午後8時まで(入館は午後7時30分まで)
- 場所
- 京都府 京都国立博物館 明治古都館(本館)
- お問い合わせ
- 京都国立博物館 050-5542-8600
- イベント登録者
- 北本陶玉